前回、精神科患者のやる気を出す方法として

お菓子で釣る
という作戦を紹介しました

他にも外発的動機付け
アンダーマイニング効果と紹介してきました

今回は

外発的動機付けから生じるアンダーマイニング効果への対策例を紹介していきます
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やる気のない患者にまずやるべきことは
きっかけ作りが必要です
そのきっかになるのが前回紹介したお菓子作戦です
つまり外発的動機付けがきっかけとなり活動に関心を持つ
第一歩を踏んだという事になります


しかしこれではお菓子が目的になってしまい
お菓子が無いと活動に参加しなくなる可能性が生じます
つまり、報酬が約束されないと活動への意欲が下がってしまう
アンダーマイニング効果が起こってしまうのです


では、どうすれば良いのでしょう


実はこのアンダーマイニング効果がをうまく利用する方法があるのです



それは




物による報酬から言語的報酬に変更していくのです

言語的報酬とはつまり

褒める!

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褒めると言ってもただ褒めるのではなく
特別な状況で褒めることがポイントになります

例えば
他者の前で特別感を出す褒め方をする


ゲームで対象者が得点した際、集団の前で進行スタッフなどが
「今の〇〇さんの動きは他の人には真似できないね」
「今日の動きが良かった賞は〇〇さんです」

など何か良い場面が見られたら全員の前で褒めることが大事になります

この言語的報酬によりやる気が出ることを

エンハンシング効果

といいます

なんだかパワーアップしそうな名前ですね


このエンハンシング効果をうまく使うことで
アンダーマイニング効果によるデメリットをメリットに変えることが出来るのです

特別な状況で褒められる経験は誰しも良い気持ちになるものです
この経験を積み重ねていくことで
お菓子によって釣られて参加した対象者も
徐々に活動そのものに関心や楽しみをもって参加し
活動参加の目的も
お菓子から活動そのものに変化していくという事になります

筆者もこのエンハンシング効果を使った褒め方を利用していますが
多用し過ぎると調子にのる患者もいるので
ほどほどにしています

すべての患者に使えるとは限りませんが良い方法だと思うので
実践してみてください

方法のコツやポイントなど質問頂ければお答えしたいと思っています


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